老化とは『ひからびること』・№4   2018年 5月 4日


寝不足は体がほてるようになります。
若ければ文字通り、のぼせてあつくなります。
ある程度、齢をとってくると、ほてりは減ってきます。
これは寝不足による熱が、外へ出ていきにくくなり体の内側にこもってきている事を示します。
とても良くないことです。

まだ、ほてりやのぼせが強い時の方が外へ発散しようとしているので、こもりにくいのですが、50才位を境にほてりが減ってくると、その熱は血管内にまで入ってきます。当然、管(くだ)の中ですから、一度入ると出にくくなります。
そして血流や血液に関わる病気として出てくる時は、重いのです。
№1で書いた関節炎や、バネ指、リウマチなどの重い症状は血管内に入って出ていかなくなった熱が、ほぼ全員関わっていると思っています。

では若い人には起こらないかと言うと、急性のものは起こります。
若いからと短い睡眠で頑張ったり、酷使するとある日急に病気になるのです。
急性心不全はそのひどいもので、過労死はこれになります。
年齢が上がるという事はこういう危険があるのです。


血管内にこもった熱は慢性的な血熱状態を生み、血管壁もひからびます。
当然もろくなりますし、破れやすくなります。
それが心臓や脳で起こって急な発症となるのです。

若い時よく体や顔がほてってて、真冬の寒い時でも全然平気だった人が、年齢を経て、ほてらなくなってくると、こういう体質を考えます。
そこから起こるいろいろな病気の治療をする際には、こういう体質があるかないかで、処方や内容は大きく変わってきます。
私は温病系は得意としていますので、より、このようなお客様の相談が多いのかもしれません。
本音をいうと、ほてりやすい人は、その頃から(若い頃から)熱が血分へこもらないように予防のために、漢方を飲み、食事を気を付けていただくのが一番いいのです。
漢方でいう「未病(みびょう)」で済ますのです。
一度なってしまうとなかなか元の状態までは戻りにくいですし、あとあと困るようになります。
安いサプリメントで何とかなると思いがちのようですが、本当は体質に併せて選び、長く健康でいい状態を維持する方が、高齢になればなる程、違ってきます。
とはいっても、予防で漢方を飲まれている方はほとんどいないのですが…。
もしも当てはまるなと思われた方は、ぜひご相談下さい。
良い方法をお伝えします!!




胃腸の不調(むかつき、気持ち悪さ)-機能性ディスペプシア-

40代 女性

6月前半
気持ち悪さで相談あり。
胃腸の調子が悪く、食欲もあまりない。
毎日むかつきや気持ち悪さがあり、2年程前から続いている。病院で薬をもらったが、飲んでも飲まなくても変化がなく、服用を中止しているとのこと。
体のだるさも常に感じていてやる気が起きず、すぐ疲れる。
いつもだるいと感じる。
食事量は多くはないが、食べられる。
量が少ないせいか体重は増えない。
154cm40kg位。
胃腸以外の症状として肩や背中の凝り、痛み、目のだるさ、不安になりやすい等。
舌診すると、脾虚痰湿あり。
舌苔も少々まだら。
舌紋は中央から奥に向かって浅め。
舌苔色は黄ぎみ、苔板状。



6月後半
「胃腸のむかつきは何とかとれたような・・・」と報告あり。
今度は少し太りたいとの希望。
今まで油っこい物を食べると、すぐにもたれて量を食べられなかった。
そこで、漢方はとりあえず中止して、お肉のレバーの脂抜き蛋白質でできた栄養剤で増血増陰して基礎体力の回復に入った。


これを飲んでいると体力が上がってくるが、更に冷え症も改善していく事を説明。




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