男は秋に弱る・№7          2018年 9月16日


「男は秋に齢を取る」というには私の自論ですが、長年漢方を勉強してきて、まず問題ないと思っています。

男性の根本は腎と言われ、「腎精(じんせい)」が生命活動の根本をなし、腎精が減ってくると弱り、老化も早くなり、寿命という事になります。

そのため漢方では腎精(じんせい)補う処方がいろいろとあります。
又、腎の陽や陰の弱りを補う処方もまた多種あります。

いくつか代表的なものとその使い分けを示してみたいと思います。




①腎精不足

・腰が重い、だるい(ひざも)
・動作が遅い
・健忘、認知症

海馬補腎丸(かいまほじんがん)
 亀鹿二仙丸(きろくにせんがん)



②腎精不足の初期(腎気不固)

・尿失禁、尿漏れ

桑螵硝散(そうひょうしょうさん)



③腎陽虚

・寒がり、手足の冷え
・尿回数が多い(頻尿)
・疲れやすい

八味地黄丸(はちみじおうがん)



続きは№8でご紹介します。




頭鳴り(耳鳴り)    64才 女性


8月
約3ヵ月続く耳鳴りで相談あり。
本人が言うには、頭の上や後ろの方で鳴っている。
5月に大きなストレスがあり、そこから急に始まった。
耳鼻科で水抜きして、朝の寝起きの音が大きくなった。
その後音は消えず、今では朝は大きなザーザー音。
脈打つようなドクドク音もするが、午後には少し小さくなる。
小さな音や声はこもった感じで聞こえにくいと本人曰く。
ゆっくりでいいと言う事で、1処方のみ1ヵ月間飲んでみる事に。


9月
朝のドクドク音は少し小さくなったが、昼間に鳴っている場所は同じ。
舌診、問診等して、水毒体質の掃除に3ヵ月かけ、その後残った音を除くと伝えた。


10月
鳴っている位置が日によって違うと本人曰く。
秋になり、扇風機とクーラーを使わずに寝るようになって、朝の音が小さくなった。

どうもぐっすり眠れていないようなので、寝つきが良くなり、深く眠れるようになる漢方も追加した。


11月
今年いっぱいは、水毒体質の改善処方で体を綺麗にし、年が変わって肝、腎、経の通りを良くして音を消していく。



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