漢方の体質弁証~湿熱~・№3


前回、湿邪のさばき方のイメージを言いました。

ぬれたタオルを乾かす要領でした。


湿邪がたまると、体の中では肺、脾、腎が弱くなります。

この3つの臓器を中心とした経絡が、水分の流れを担っています。

体の中の水分の事を体液(たいえき)と言ったり、津液(しんえき)と言ったりします。

これらは体に必要なキレイな水分液です。

これに対し、汚れたり濁ったものを湿邪(しつじゃ)とか痰毒(たんどく)などと呼んでいます。

多くの湿邪は腎が一番たくさんさばいて(尿へ)いますので、ダメージも溜まるのです。

それを「腎虚(じんきょ)」と言います。


つまり腎虚では、むくんだり冷えたりするだけでなく、№2で話したように頭もはっきりしなくなっていくのです。

目にもきます=老眼です。
体も冷えやすくなり、おしっこも近くなります。

きれいな体液が減ってくるので、体の潤いが不足した症状が出ます。

・体は硬くなってきます。
・肌は乾いてきます。
・関節はきしんできます。
・夜トイレに起きやすくなります。
・目はかすんできます。
・髪は白くなりだします。

腎の潤いが湿邪によって傷つけられると腎虚となり、これが年齢と重なり老化の症状が表れてくるのです。

腎の潤い(腎陰)が傷ついて出てきた老化症状には
「六味丸(ろくみがん),八味丸(はちみがん)」がファーストチョイスです。





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