金匱要略(きんきようりゃく)に書かれている婦人産後病編は、産後の体の不調のみならず、更年期、更に閉経後の老化に伴う症状まで応用が効く、素晴らしい内容となっています。
「血虚(けっきょ)」とは、血の巡りが悪い、血が薄い、血が少ないことの総称としての体質を表すものです。
血の巡りが悪く、血の少なくなった所は冷えますが、逆に血の滞った所は熱を持ち、火照ったり、腫れたり、のぼせたりします。
「血虚(けっきょ)」と言うと、冷えが中心と思われがちですが、冷えのぼせや、部分での熱症状の場合もよくお世話します。
のぼせ症や顔の赤みなど、女性に多い「血虚体質」が原因として発症していることも多々あります。
また「血虚(けっきょ)」は、血の潤いも少なくなり、手足だけでなく肌の乾燥や肌荒れを起こしやすくなります。
特に女性の指のひび割れはこのタイプの方が多く、体質の為1年中多かれ少なかれ荒れている方もいます。
「血虚(けっきょ)」体質の改善には「当帰(とうき)」「阿膠(あきょう)」などが入った処方をよく使います。
肌のかゆみ 20代後半 女性
9月
ここ最近の下半身のかゆみで相談あり。
3~4ヵ月位、太もも・すね・ふくらはぎ・腰と下半身を中心にかゆみが続いている。
もともとアレルギー体質で、スギ・ヒノキに反応が強いが、夏場なので、考えにくい。
病院では原因不明で抗アレルギー剤の服用薬とかゆみ止めにステロイドが出され、飲み続け塗り続けているが、効いている感じがしないと来店。
原因を特定するのは難しいが、仕事と育児による過労と考えられる。
そのため回復のための免疫ダウンを起こし、慢性化してしまったという感じが強い。
そこで、イライラするかゆみを根本から除くように、免疫力を上げる漢方と解毒をかけるように処方した。
お店で1回分飲んで10分待って頂いた。
イジイジする、どうしても手がいってしまうかゆみが消え、スッキリして喜んで帰られた。
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