「不安、鬱、不眠」心の漢方・№9   2018年11月12日



心の病は漢方では、「心」と「胆」を中心に考えると述べました。
より臨床的に多いパターンと具体的処方を示していきます。


③陽虚(ようきょ)、心陽虚(しんようきょ)

過労が積み重なったり、寝不足が続いたり、大ケガや手術の後、陽気が衰弱して心を十分温め潤すことができなくなり心悸、不安が起こりやすくなる。

心陽を補充しているのは脾や腎の力であり、そこからのバックアップが不足していると心陽虚の体質が出来てくる。

寒がりで、手足が冷えやすく、息切れや不安感に襲われやすくなる。
疲れやすくもなる。

脾や腎のバックアップが戻ってくると心陽が上がってくるので、良い変化も解消も早い。
心の陽気不足はむくみが出る人もあり。

心陽には生薬の「桂枝(けいし)」がメインとなり、脾と腎を同時にパワーアップすることで、体が一転することもある。

処方は、人参湯(にんじんとう)、苓姜朮甘湯(りょうきょうじゅつかんとう)、桂枝加人参湯(けいしかにんじんとう)、八味丸(はちみがん)、桂枝加竜骨牡蛎湯(けいしかりゅうこつぼれいとう)など。





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