「次世代ガン治療」実用化、高まる期待


●実用化 高まる期待
(山陽新聞2017年1月30日の記事より引用)

正常細胞ダメージ減 患者の負担軽減
ホウ素投与→がん細胞に蓄積→中性子で破壊

次世代のがん治療として注目されるホウ素中性子捕捉療法(BNCT)。
がん細胞だけを選んで破壊し、正常細胞へのダメージが少ない上、従来の放射線治療より必要回数が限られ、経済的負担を軽減できる利点がある。

研究実績は日本が突出しており、世界に先駆けた実用化へ向けて期待が高まっている。


BNCTは

①がん細胞に取り込まれやすいホウ素薬剤を点滴で投与
②中性子を加速器を使って照射
③ホウ素と中性子が衝突してアルファ線が生じ、がん細胞を破壊するーという仕組み。

原理は1936年に米国で提唱された。

日本では68年、研究用原子炉を使って臨床研究がスタート。

悪性の脳腫瘍や皮膚がんの一種・黒色腫など外科手術や薬での治療が難しいがんを対象にしてきた。その後、病院設置型の加速器が開発され。

2012年から臨床試験が始まった。


頭頸部がんなどの試験には川崎医科大(倉敷市松島)などが取り組んでいる。

加速器を設置済みか、その途中の施設は全国に6ヵ所あり、他にもより高性能なタイプの開発が各地で進められている。

薬剤の実用化に向けては、多量投与が必要だったり細胞内に効果的に蓄積されなかったりといった欠点を克服する必要がある。

岡山大の松井秀樹教授らが開発中の薬剤は細胞膜を通過しやすくする独自技術を用いて改善を出願している。

松井教授は「より良い薬剤作りは急務。がんの種類に応じた使い分けもできるよう研究を進めたい」と力を込める。

これまでの研究報告などでは、日本でのBNCTの実績は670例を超え、世界の半数近くを占めて最多。

関係者によると近年は台湾、フィンランドなどでも研究が盛んになっている。




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