小豆が体に良い理由・№2



●活性酸素を除去するポリフェノールもたくさん

日本人に古くから親しまれてきたあずきですが、私が北海道の中央農場試験場で本格的にあずきの研究を始めた平成三年までは、あずきの品質研究はほとんど行われていませんでした。

参考になる文献もなく、手探りで研究を進めていかなければなりませんでしたが、幸いにして特にこの十年で、あずきの思いがけない健康効果が次々と明らかになってきたのです。


先述の食物繊維もその一つですが、これは茹でることでさらに増加します。

中に含まれているでんぷんが、あん粒子という難消化性のでんぷん、すなわち食物繊維に変化するからです。

これは同じ豆類の大豆には見られない、あずきならではの特長です。

あずきの食物繊維の九割は水に溶けない不溶性です。

不溶性の食物繊維には保水性といって水を抱き込む力があり、腸内で硬くなった便を軟らかくしてくれます。

さらに水を抱き込むことで体積が十数倍に膨れるため、腸管を刺激して蠕動を促します。
便秘の方は、ぜひあずきを食べてみてください。

三日食べ続ければ、きっと何らかの効果を実感できるはずです。


あずきにはポリフェノールもたくさん含まれています。

ポリフェノールには、体に有害な活性酸素の除去に大きな効果があることが明らかになって以来、赤ワインをはじめとするポリフェノールを含む食品に注目が集まるようになりました。

人間は酸素を吸って生きていますが、そのうちの二%くらいは体内で活性酸素になります。

人体には活性酸素を除去する力が備わっていますが、二十代をピークにその力がどんどん衰えていくため、体内に活性酸素が蓄積され、細胞が傷つけられてがんが発症しやすくなるのです。

そのため、衰えた抗酸化力を食品を通じて補う必要があり、優れた抗酸化力を発揮するのが、赤ワインに代表されるポリフェノールを含む食品です。


しかし研究の結果、あずきには赤ワイン以上に多くのポリフェノールが含まれていることが分かりました。

あずき百グラムには、標準的なミディアムボディの赤ワインの一.五~二倍ものポリフェノールが含まれているのです。

私が十勝農業試験場にいた十年前に、三千点近いあずきの遺伝資源の中から百点のポリフェノールと抗酸化能を調べましたが、特に北海道産のあずきは品質がよく、ポリフェノール濃度も抗酸化能も世界トップレベルでした。

続きは№3でご紹介します。

(農学博士 加藤淳先生 「あずきはこんなに体にいい」より抜粋)






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